ウェディングフォトグラファー取材の記念すべき第1回目は、広島・山口を拠点にフォトグラファーとして活動されているタナカメさんです。
広島・山口でウェディングフォトを検討されているカップルはもちろん、全国、さらには海外での撮影実績もある田中さんの魅力と写真への想いをお届けします。
タナカメさんの自己紹介
鶴崎: 田中さん、本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いできますか?
田中: 皆さんこんにちは。田中カメラマンことタナカメと申します。
私は大学卒業後、学校写真の分野でカメラマンとしてデビューしました。その後ウェディングフォトを始め、経験を積んでいき、2021年に株式会社gladを創業しました。学校写真業界に戻りつつも、土日は広島県・山口県を中心に全国でウェディングフォトの撮影をしています。
今回このLokechiに登録させていただき、特に広島のロケ地は素敵な場所が多いので、ぜひこの記事を見て皆さんとご縁がつながれば嬉しいです。よろしくお願いします。
写真と向き合った12年で辿り着いた『大切な人との繋がりを写す』というコンセプト
鶴崎: それでは、タナカメさんのこれまでの経歴や、カメラマンを始めたきっかけについて詳しく教えていただけますか?
田中: 今カメラマンとして12年ほど活動しています。最初の3年間は学校写真、いわゆる卒業アルバムの写真を撮影していました。それがカメラマンのキャリアのスタートでした。

卒業アルバム用の授業風景を撮影するタナカメさん
3年間学校写真で活動した後、自分の結婚式のタイミングもあってウェディングフォトに興味を持ち、4年目からウェディングフォトのカメラマンとして活動を始めました。現在は学校写真の業界に戻りつつも、土日は結婚式や前撮りの撮影を続けていて、ウェディングフォトは約8年の経験があります。
鶴崎: 学校写真とウェディングフォト、異なるジャンルのカメラマンとして活動されていますが、共通する価値観や撮影への姿勢はありますか?
田中: 私自身、学校写真もウェディングフォトも家族写真も、「人と人との大切なつながりを写す」というテーマで撮影しています。新郎新婦さんだけでなく、ご家族であったり人と人との繋がり、その人たちのエピソードを聞きながら思い出を残していくカメラマンとして活動しているので、学校写真もウェディングフォトも撮影方法で大切にしていることは変わりません。
鶴崎: 「大切な人との繋がりを写す」という言葉が印象的ですが、具体的にどういう写真が撮れたら理想だと思われますか?
田中: カメラマンには色々なスタイルがあります。綺麗に撮るのが得意なカメラマンや、演出して感情を撮影するカメラマンなど、様々な得意分野があります。
私は特別な瞬間を作り出して思い出を残していくことを得意としています。特に「感情」を最も重視していて、ウェディングであれば笑顔や涙など、様々な感動の瞬間があります。そこに大切な人への思いが乗っかることで意味が生まれます。
例えば、新婦さんが新郎さんのことを思って笑顔になったり、育ててくれたお父さんお母さんのことを想いながら感動の涙が溢れたり。そういった感情に大切な人の思い出が重なって、それが写真に写ることで「大切な人との繋がり」が表現できると考えています。そのために、撮影前や撮影中に人間関係や思い出をヒアリングしながら写真を残していくというスタイルです。

自然な表情を引き出すことが得意なタナカメさん
鶴崎: 「これこそが私の理想とする繋がりが映せた写真だ」と思えたエピソードはありますか?
田中: たくさんありますね。
例えば前撮りでの兄弟写真や家族写真を撮る時に、普段は伝えにくいことが自然と話せる雰囲気を作ります。「お兄ちゃんってこんな子だった」「こんな時にお母さんお父さんは子育て大変だった」など、そういったエピソードを聞く中で思いが溢れていき、素敵な距離感の写真が撮れることがよくあります。
特に印象的なのは、2〜3年前に撮影した新郎さんのケースです。その方は事故で片足が義足で、7人兄弟の長男でした。当日は妹たちや両親も来てくれて、ウェディングフォトを撮りました。
義足になった経緯やその時の思いは通常なかなか聞きにくいものですが、二人の出会いがリハビリ施設だったという背景があり、そこから自然と話が広がりました。その困難を乗り越えて二人が出会い、結婚して、この幸せの日があるという流れをヒアリングしながら撮影を進めました。
撮影の最後には、7人の子どもを育てたパワフルお母さんが涙を流されました。
それは嬉しい涙であり、困難を乗り越えてきたほっとした涙でした。新郎さんも「お母さんの涙を見たことがない」と言っていて、そういう瞬間を捉えられたことは特別でした。こういったエピソードがたくさんあります。
撮影が「楽しい」と思えるのは、『サプライズ』があってこそ
鶴崎: 田中さんのコミュニケーションを通じてより良い時間や瞬間が生まれるのですね。次に、撮影中はどんなことを大切にしていますか?
田中: 私の撮影の「楽しい」は単なる「エンジョイ」ではなく『サプライズ』だと思っています。「こんなこと思ってくれていたんだ」というサプライズが「楽しい」に変わると考えています。
前撮り撮影の中で少しサプライズ要素を入れていきます。「お母さんばかり話しかける」とか「こんなにくっついて撮る」「逆にこんなに離れて撮る」など、ちょっとしたサプライズを積み重ねていって、それが思い出に残る写真になります。
私が大切にしているのは、このサプライズと大切な人との繋がりが掛け合わさった瞬間に良い写真が撮れるということです。そこを意識して撮っています。

鶴崎: 新郎新婦さんの中には具体的な希望がある方もいれば、プロにお任せしたい方もいると思います。田中さんのスタイルはどちらかというと新郎新婦さんをリードして撮影していくスタイルが多いですか?
田中: そうですね。私は結構リードしてみんなを巻き込んで撮っていくスタイルです。
結婚式用の前撮りというより、そのロケーションでみんなで思い出を作っていく。それが飾れる写真になり、思い出が残り、記念写真にもなる。この3つの要素を大切にしています。
うまい写真よりも「いい写真」を撮りに行くカメラマンなので、ぜひ二人だけでなく家族や兄弟、友達も連れてきてもらえると嬉しいです。みんなでいい写真が残せることを得意としています。
活動エリアや撮影プランについて
鶴崎: 主な活動エリアや他の地域での実績も含め、撮影プランについて教えていただけますでしょうか?
田中: 広島と山口がメインの拠点ですが、それ以外も北海道から沖縄、宮古島まで経験があります。さらには海外でハワイ、イタリア、フランスでの撮影経験もあります。初めての場所で撮ることも多いので、新郎新婦さんと一緒にロケーションに感動して、そこに思い出を詰め込んでいくというスタイルです。

フィレンツェでの一コマ
プランは洋装と和装それぞれのプランがあります。
和装はロケーション撮影が1時間半、洋装は2時間です。ただし、その前の準備段階での撮影も30分から1時間ほどあります。和装が短いのは、単純に長時間の締め付けで疲れるためです。
カット数は300カット以上で納品しています。一般的な大手の撮影会社が100カット前後のところ、私たちは300〜500カットの写真をお渡ししています。
鶴崎: アルバム作成などのサービスもありますか?
田中: はい、40ページのウェディングフォトアルバムもご用意しています。デザイナーを入れて、お客様と一緒に写真を選んだり、完全お任せもできます。
鶴崎: 撮影までの流れはどのようになっていますか?
田中: お問い合わせいただいてから、基本的には1回Zoomでの打ち合わせをさせていただいています。ロケ地やスケジュールについて詳しく相談したい方には2回ほどの打ち合わせを設けています。
話す内容は、お二人のことやご要望、「なぜウェディングフォトを撮ろうと思ったのか」「誰に届けたいのか」など、撮影の意味や目的についてヒアリングしていきます。
鶴崎: ドレスやヘアメイクの持ち込みは可能ですか?
田中: 私たちと提携しているドレスショップやヘアメイクもありますが、プラスアルファでの持ち込みも無料で可能です。ご自身が希望するドレスやヘアメイクを選んでいただけます。
海外フォトを経験したからこそ、にほんらしい和装撮影の魅力を伝えたい
鶴崎: 提携されているパートナーについて教えていただけますか?
田中: パートナーとの提携のきっかけは宮島(厳島神社)での撮影が増えた時期です。同時期にパリやフィレンツェなど海外撮影の機会もあり、海外でウェディングフォトを撮ったことで日本の和装の良さを再認識しました。
そこで和装に特化したプランを作りたいと思った時に、現在提携している衣装屋さんと出会いました。その衣装屋さんは30〜40年前の高級ラインの衣装を保管されていたり、厳島神社の結婚式専属で和装のプロとして活動されていた方でした。
そうして「BonVieux(ボンビュー)」という和装プランが実現し、衣装屋さんやヘアメイクさんと一緒に和装を中心に活動するようになりました。もちろん洋装も提供していますが、特に和装に力を入れています。

ヴィンテージ和装プランBonVieux
鶴崎: 「BonVieux(ボンビュー)」というプランはかなり力を入れているんですね。
田中: そうなんです。ウェディングフォトグラファーがたくさん増えている中で、和装は着付けから型付けまで、カメラマン以外(スタイリスト)の技術も重要です。そこのプロと組んでいるからこそ、単に写真を上手に撮る技術だけでは撮れない写真が「ボンビュー」には詰まっています。
カメラマンとしての技術だけでなく、着付けなど総合的な強みを活かしたプランなので、ぜひご検討いただけると嬉しいです。
都会であり自然溢れる魅力いっぱいの広島でぜひウェディングフォトを
鶴崎: 最後に、視聴者の方へメッセージをお願いします。
田中: 広島は海や山、厳島神社など、ロケーションがとても充実しています。全国を撮影して回った経験からも、これほど多様なロケーションがある場所は広島だけだと感じています。
そういったロケーションでお二人に合った提案ができますし、観光も兼ねて来ていただけると嬉しいです。さらに、ご家族も一緒に来ていただければ、私たちの得意分野である「大切な人とのつながりを写す」思い出の詰まった1日のウェディングフォトプランを提案させていただきます。
記念写真、思い出が蘇る写真、そしてご自宅に飾れるような大切な人との写真―こういったプランをぜひ任せていただけると嬉しいです。全国どこでも行けますが、ぜひ広島に来てください!
おすすめプランもご相談しましょう。よろしくお願いします。
鶴崎: 田中さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

広島・山口を拠点に活躍されているフォトグラファータナカメさんのインタビューをお届けしました。田中さんの写真や、広島のロケーションについてのさらに詳しい情報は、下記リンクからご覧いただけます。ぜひチェックしてみてください。
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